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オンライン小説~銀の騎士~剣と魔法のファンタジー物語
それゆけ! シュールの大冒険!
いつも楽しい感想を下さる風羽洸海さんから、思いがけずいただいてしまいました。 シュール主役のパロディです♪ 思わず声をたてて笑ってしまい、ハニーに吠えられました。(^_^;) だって可笑しいよ~! 本編を読んで下さっている皆様には、おおうけ間違いなしです! この笑いの才能、素晴らしい!! ワタクシが声だして笑うなんて、滅多にない事です。 ちなみに、洸海さんを御存じない方のために…… 洸海さんは私が師匠と仰ぐ方です。Hiromi's Web Page では、本格的な大型ファンタジー小説をはじめ、SFや短編等の数多くの質の高い作品が、掲載されています。決してお笑いだけの方ではございません。(笑)
俺は考古学者、シュール=●ョーンズ。弱冠17歳にして博士号を取得した天才、考古 学会の期待の超新星だ。(なに? 超新星じゃ爆発しちまってるから終わってる? 細か いこと言うんじゃねーよ)
ひょんなことから、助手のアビがいわくありげな古文書を手に入れてきた。一目見て、 ピンときたね。こいつは絶対お宝の在処を示してる、って。 俺の直感を信じない学会の古狸どもは、人を頭のイカレた小僧扱いするが、そんな事に めげる俺様ではないのだ。俺が山ほどお宝抱いて帰るのを、指をくわえて見てるがいいさ。 「よっしゃー、行くぜアビ!」 「先生、パスポートがありません」
……ちッ。
出端をくじかれたものの、俺とアビは無事に遺跡の在処からほど近い村に到着。
「まずは遺跡探検に必要なものを揃えないとな」
「買い物は僕がやりますからね」
きっぱり言ってアビは財布を握りしめた。可愛くない。俺が無駄金ばっかり使うと思っ てるんだな? くそ、以前俺が可愛い女の子から水筒2つを1つ分の値段で手に入れてや ったこと、忘れてやがるに違いない。 仕方がないので買い物してるヤツを待つことしばし。 ようやく戻ってきた時には、また得体の知れない代物をひっさげて来やがった。
「……おいアビ、なんでよりによってそんなチュー●ッカみたいなヤツを買ったんだ?」
「買った、って、そんなわけないだろ!?……じゃなくて、ないでしょ!? この人はね、 ザトーさんっていって、遺跡に関して耳寄りな情報を持ってる、って言うんですよ」
はぁ~? この●ューバッカが?
「おうよ! まぁ、このちっこいのと相談して前金5000ゾルで手を打つってことにな ったんでな。おまえが情報を聞いて有益だと判断したら、残り5000を貰うって寸法だ」
図体のでかいオッサンは声もでかかった。この調子じゃ、村中の人間がこいつの『情報』 とやらを知っていても不思議じゃないな。
「どっちにしろ、もう5000は払っちまったんだろ? 聞かせて貰おうか」 アビの顔色を見て俺はそう言うと、腕組みした。どうせガセだろう。 と、ザトーはぐっと声を低くして、ひそひそとささやいた。 「あの遺跡に行って無事で帰って来れた人間てのはな、条件が限られてるんだ」 「……ほう?」 「女と、子供。つまりおまえらも生きて遺跡から帰って来たけりゃ、女に化けた方が安全 ってことさ」
「………………」
固まった俺にはお構いなしで、ザトーは上機嫌に続ける。
「なぁに、女物の服なら俺の仲間が店をやってるから……」
「結局そういうことかッ!!!」
頭に来たのでカラテキックをかまして100メートル先まで吹っ飛ばしてやった。うむ、 俺もまだまだ腕は鈍ってないな。
「なんてことするんだよ!?」わめくアビ。
「やかましい! あんなつまんねー客引きにひっかかって5000ゾルも払いやがって。 とっとと行くぞ!」
何もここまでやらなくても、とかなんとかぶつくさ言うアビを引きずって、俺は験の悪 い村を後にした。おぼえてろよ、とかいう遠吠えが聞こえたが、知ったことではない。
俺は物忘れの良さに関しては天下一品なのだ。
年月を経た遺跡はいかにも何か出そうな雰囲気だった。
ワクワクしている俺とは対照的に、アビのヤツは緊張している。情けないなぁ。
「だーいじょうぶだって!」
「全然大丈夫じゃない時だってそう言うじゃないか!」
「うるさいな、俺が大丈夫ってったら大丈夫なんだよ。だいたいおまえ、助手のくせにさ っきからですます調が抜けてるぞ」
「余計なとこだけ細かいよ、シュールは」
「なんだと~!? 生意気な……、っと!」
「この先に進んではなら~ん~」
うっ、うわわわッ!?
「出たな妖怪ッッ!!!」
扉の隙間からぬっと出てきた化け物を、俺は咄嗟に鞄で押し戻した。
「シュール!」
「こりゃ待て、誰が妖怪じゃ!」
「ここは任せて先に行け!」
「で、でも……」
「ええいっ、やめんかシュール! こりゃ―――!! もごもごもご!」
「いいから行けッ!! 早く!!!」
「う、うん……分かった、でもすぐにシュールも来るんだよ!」
「ひーはへんにへんは―――!!!」(いい加減にせんかー!)
「くッ……、しつけえぞババアー!!」
むぎゅっ。無理矢理扉の向こうに押し戻し、一瞬で扉を閉めて閂をかける。
ふう。危なかった……。
どうにか化け物を撃退し、俺は遺跡の奥へと走った。
壁から飛び出す槍だの、落とし穴 だのはちょろいもんだ。それにしてもアビの奴、どこまで行ったんだ?
結局俺は、最奥の祭壇の間にまで来てしまった。
「アビ……」 良かった、無事だったか。
そう言おうとして、俺は言葉を飲み込んだ。様子が変だ。祭壇に向かって、アビは低く くすくす笑っている。
「遅かったね、シュール」
ゆっくり振り返った奴の目は……赤く光っていた。
「アビ、おまえ……!」
「寝不足でも結膜炎でもないからね」 しまった読まれてた。
「僕の狙いは最初からこの遺跡に眠る力だったのさ。シュールは全然気付いてないみたい だったけどね! アハハハハ!!」
くっそー、おいしいとこ取りしやがって!! いつだってそうなんだ、本編でだって最後は俺を差し置いて目立ちまくりやがったし……!!!
「卑怯だぞ、てめー!」
「何とでも言えばいいさ、今から僕は究極の力を手に入れるんだ!!」
高笑いしながら、アビは小さな銀の箱を掲げた。
くそー、俺のお宝ー!
アビの手が箱の蓋にかかる。ゆっくり開くと、隙間からまばゆい光が射した。 「うッ……」 思わず目を細める。中から、すうっと人影が立ち上がるのが、なんとか見えた。アビが箱を取り落としたカランという音が響く。
「ようやく出られたわ」 何やら聞き覚えのある少女の声がした。げ、げげげ、まさかッ。
目を開けると、祭壇の上に少女が一人立っていた。
「シュール! また礼儀作法の時間さぼってこんなところで遊んでる!!」
「ち、チチっっ!!?? なんでここに!!」
「なんでじゃないわよ、誰かさんのせいで私、お城ですっごく肩身が狭いんだからね!! さぁ、帰るわよ!!」
「うわっ、ちょ、ちょっと待った……ッ」
抵抗する間もない。むんずと襟首をつかまれて、俺は箱の中へと引きずり込まれていく。
くっそー、こいつ本当に女か!?
「うわああぁぁぁぁ…………」
☆★☆ シンとなった祭壇の間に、アビだけが倒れていた。
しばらくしてようやく、うーんと低くうめいて立ち上がる。その目にはもう、赤い光は なかった。不思議そうにきょときょとと周囲を見回し、彼は目をぱちくりさせた。
「あれ? シュール……?」
いない。おおい、と呼ばわっていると、靴音がコツンと響いた。思わず笑顔で振り返っ たアビだったが、次の瞬間ぴきっと凍り付く。
「おや、確か君はジョー●ズ博士の助手、アビ君でしたね」 無表情にそう言ったのは、いつも研究資材を購入している(株)先読み技研のアルビン。 そしてその手には一枚の紙……。
「そろそろ支払いの期限が来るんですが、博士はどちらに?」 ぴらり。 請求書のゼロの数を数え、アビはふうっと世界が暗くなるのを感じた。 だが、どんなに探してもシュール=●ョーンズが再び姿を現すことは無かったという話 である……。
……本当に私、シュール贔屓なんだろうか(^^;) なんか鬼なんですけど、シュール……。 ま、まぁいいか? <良くねェ。 ミーチャさん、ごめんなさい……(^_^;;; これも愛ゆえってことで勘弁して下さいまし。ね?
洸海さん、楽しませてくれてどうもありがとう♪
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